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「なぜ怪談は百年ごとに流行るのか」 [Book - Horror/SF/Mystery]

 アンソロジストとして、また日本初にして唯一の怪談専門誌『幽』編集長として、昨今の怪談ブームを先導する著者による、日本怪談文学史。

◎「なぜ怪談は百年ごとに流行るのか」東雅夫著(学研新書刊)

◆内容紹介
なぜか日本では百年ごとに怪談が流行っている。
では、百年前、二百年前には何があったというのか?
江戸の一大怪談ブームから、明治・大正の黄金期、そして平成の怪談ムーブメントまで、意外な視点でつづる新たな日本怪談文学史、誕生!

 江戸・文化文政期、明治末~昭和初期、そして現代―ほぼ100年ごとに「怪談」がブームとなり、さらにそこから優れた文芸作品が数多く生まれているという状況がある。3つの時代に生まれた作品やその時代背景や社会状況を通覧し、改めて「怪談」というものを詳らかにしてみようという試み。

 怪談文学史、あるいは“ジャパニーズ・ホラー”というものの源流から現状を解説したガイドブックとして読むには面白い。現代の状況を語る時、かなりの部分で著者本人の宣伝ぽくなってしまうのはご愛嬌だが、言い換えればそれだけ―現在の怪談ブーム、そしてJホラーというジャンルに対して―著者が寄与しているということの証左でもあるのだろう。

 それだけに「なぜ怪談は百年ごとに流行るのか?」というタイトルで明示された命題には、最終的に答えていないのが、何とも。

 奇しくも著者が本書の執筆前にあの震災が起こったことで、内容が当初の予定とはかなり変わった―とあとがきで述べているが、それによって「怪談が慰霊と鎮魂の文学という側面を持つ」という結論が、よりリアルなものになったのではないかとも感じられる。

 巻末付録の「日本怪談文芸年表」はかなりのもの。漏れはほぼないんじゃないだろうかというボリュームで、一見の価値あり。

 


 世界陸上、室伏選手がハンマー投げで金メダル、やりましたねー。
 凄い、ただただ凄い、の一言。

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