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「クトゥルフ神話 超入門」 [Book - Horror/SF/Mystery]

 昨今、何度目かのブーム?となっているらしい"クトゥルフ(クトゥルー)神話"。
 ではクトゥルフ神話ってそもそも何なの?という問いに対する、非常にざっくりとした入門書w

「クトゥルフ神話 超入門」 監修)朱鷺田祐介(新紀元社刊)

◆内容紹介
★元ネタがわからなくてもどかしい思いをしている人必読!
★会話形式で、とにかく簡単に“ゆる~く”クトゥルフ神話を紹介します。

 本書は、「最近、巷(あるいは、ネット)でよく見る『クトゥルフ神話』って、興味があるけれど、なんだろう?」と思っている方に向けて書かれた「超入門書」です。感覚としては、パソコン入門書でいえば、「電源を入れましょう。電源スイッチはここです」から始まるぐらいの超入門編です。そのため、すでにベテランの方からは、「そこはザックリ説明をはしょりすぎ」、「いや、まず、ラヴクラフトの原作を読破するべき」などの感想をいただくだろう、というくらいの超超超入門書です。
──本書「監修者あとがき」より 

 6章からの構成。

第1章 クトゥルフ神話ってナニ?
第2章 SF的な要素が詰まった“コズミックホラー”
第3章 あらゆる陰謀に関わる、身近な悪役
第4章 ネクロノミコン
第5章 クトゥルフ神話に登場する邪神たち
第6章 邪神ハンター
第7章 もう一つのクトゥルフワールド“TRPG”

 タイトル、そして上記にある通りの”超入門”書。他メディア―アニメやゲーム等で元ネタとしてのクトゥルフ神話を知り、「じゃそれって何なのよ」という読者層のための作りといえるか。といっても、系統立てた構成でそれなりに細かいところも突いているので、初心者ではないけれどそうコアなファンでもない、自分のような読者には十分に愉しめた。

 自称「クトゥルフの伝道師」という"博士"と、姪の"ウニャ"の漫才みたいな会話形式で解説が進んでいく。簡略化されたギャグ漫画っぽい線の挿絵がところどころに挿入されるが、作品世界ではあくまでも地の文の描写から想像するしかない邪神や眷属の姿形がそういうタッチのイラストで出ていると……いや、これはこれで楽しい。
 この本の表紙にはクトゥルフの姿が描かれているが、先日読了した「クトゥルフ神話への招待 遊星からの物体X」の表紙に描かれたクトゥルフと比べると……無論タッチは大きく異なるものの、その特徴は共通しており、基本は正確に捉えているというかw

 これが頭に入っていれば、他の作品を読んでいても、邪神の描写ですぐに何が登場するのかわかるという……ってそんなこと大した役に立つわけでもないんだけれども。

 とはいえ、130ページ足らずのこの内容で税抜価格が1,000円ってのはちと割高感が無きにしも非ず。また、クトゥルフ関連の既刊作品の紹介も載っていない。現行で出版されているものを全て―とは言わないが、せめて本文で登場した作品くらいは巻末に情報を載せておくくらいは出来たのでは?とも思う。

 クトゥルフ神話のTRPGについて、最終章の1章を割いて解説をしている。クトゥルフ神話の解説書では必ず登場してくるこのTRPG、どうもそのモノ自体が把握できなかったのだが、今回は何となくこういうものかな程度には理解できたかもしれない。とはいえTRPGに興味を持ったかというと……今のところは小説を読むだけでいいです、ハイw

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